あなたは海外旅行保険の期間を伸ばす時、「延長」と「更新」の2種類があるのをご存知でしたか?
どちらも同じような意味で捉えていらっしゃると思いますが、実は一点大きな違いがあります。
もし「更新」して期間を伸ばす場合には、今の保険が切れる間際に発病した病気やけがは、保険満期後3日以内に治療を開始しておかなければならないということです。
一体どういう意味?
殆ど説明を受けることの無いこの大きな違い、今回はしっかりと解説いたします。
海外に長期滞在のあなたなら「必見」です!
「延長」と「更新」の違いとは

保険会社によって、この定義や手続きには若干の違いもありますが、「延長」とは1年以内の期間延長で、保険の「証券番号」が変わりません。
例えば当初9ヶ月で保険に加入していて、帰国が10日間伸びたために延長する、などのケースです。
一方「更新」は、いつまでの延長かは明確では無く、まだ長期で海外に滞在される場合に1年や2年という単位で延長するケース。「証券番号」は新たな番号に更新されます。
あなたが海外に移住されている場合や、数年単位で長期滞在される場合には、殆どのケースが「更新」になります。
では、「更新」して証券番号が変わると、何が問題なのでしょうか。
海外旅行保険は、保険期間中もしくは保険期間終了後72時間以内に医師の診療を受けた場合が対象

実は更新によって保険期間を延長した場合に「証券番号」が変わるということは、そこから新たな保険が開始する、ということになるのです。
例えば3月31日が現在の海外旅行保険の満期だとします。更に1年の更新手続きは既に終了し、4月1日以降の補償も準備はOK。
3月29日、みぞおちやおへその周りに痛みを感じ始めました。
何かと忙しい3月のため、我慢をしていたところ一週間後にはお腹の右下あたりがズキズキして耐えられなくなって4月4日病院へ。
そして診断は「虫垂炎」。そう、いわゆる盲腸でした。
このケースの場合、保険更新前に発病しており、新しい更新後の保険にとっては「補償開始前」の発病となり対象外なんです。
よってこのようなケースの救済措置として、保険終了後72時間以内(感染症は30日以内)に治療を開始していれば保険の対象とする、という規定が全保険会社で設けられています。
しかし例題のケースでは既に保険が満了してから96時間が経過しているため、更新前の保険でも更新後の保険でも補償の対象とならないという、「谷間状態」に該当してしまいます。
保険期間満了直前のけがや発病なら、とにかく一旦受診をしておいてください

保険期間を伸ばす日程が明確な場合の「延長」の際には、元の保険自体の期限を伸ばすだけなのでこのような谷間状態は発生しません。
しかし、海外移住後や長期滞在の場合には殆ど「延長」では無く「更新」となります。
よって、更新の手続きは完了したとしても安心はしないでください。
満期間際に発生した病気やけがは、必ず72時間(3日)以内にとりあえずでも治療を受けておいていただきたいのです。
そうすれば、その治療については更新後でも最長180日間は更新前の保険で対象となるのです。
保険会社によっては、延長期間が明確では無い場合でも「更新」では無く「延長」で最長2年まで可能な場合もあります。
海外では一番大切なあなたのイザ!の備えである海外旅行保険。
ただ加入・更新すれば安心なのではありません。
あなたはこんな詳細な説明を聞いたことがありますか?
きちんと満期の前には案内をしてくれて、ちょっとした不安や心配でもすぐに相談に乗ってくれる会社に任せることは大変重要なこと。
それでこそ、海外でのイザ!に対しての本当の安心となるのです。
参考記事
[blogcard url=”https://www.kaigai-hoken.info/return-home/” title=”海外旅行保険の補償は、帰国して空港で終了ではありません” content=”海外旅行保険は、帰国して保険が終了したその場で補償終了ではありません。最低でも、保険が終わって一ヶ月は証券を残しておいてください。”]
[blogcard url=”https://www.kaigai-hoken.info/fury-influenza_2019/” title=”海外でも猛威を振るうインフルエンザ!海外旅行保険は保険終了後30日以内まで適用” content=”インフルエンザなどの感染症は、海外旅行保険が切れても30日以内に治療を受けた場合には保険の対象となります。”]
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
海外でも日本でも安心な、日本の海外旅行保険まとめ
- 海外旅行保険の期間を伸ばす場合は、「延長」と「更新」の2つの種類があります。「延長」は帰国の期限が明確で延長する場合、「更新」はまだ長期で滞在するために期間を1年単位で延長する場合です。
- 「更新」で延長した場合、保険も新たな証券番号の証券が発行されて新しい保険となります。その場合、更新前の保険が切れる間際に発生した病気やけがはその保険終了後72時間以内に治療を受けないと、更新前の保険でも更新後の保険でも対象とならない「谷間状態」が発生してしまいますので要注意です。
- 保険会社によっては、年単位での延長を元の保険の「延長」扱いで対応してくれる場合もありますが、どちらにしても保険期間終了間際の発病やけがには十分な注意が必要です。そのような案内を、しっかりとしてくれる会社に契約をお願いすることも、海外でのイザ!に備えて大切なこととなります。
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