6割の医療破産、アメリカ医療保険の実態と併用したお得な実践利用法

毎年50万世帯以上が破産しているアメリカ。

その約6割が医療費によるもの。そして4割が病気による収入低下によるものだといいます。

そんな状況は、オバマケア導入後もあまり改善はされておらず、依然として特に中流階級に多いようです(貧困層は守るべき資産が無いため、そもそも破産宣告をしないからだと言われています)。

バイデン大統領は、現在のオバマケアを更に進めて、バイデンケアなるものを普及させると言っていましたね。

医療費も保険も、とにかく超異常なアメリカですが、

弊社より昨年海外旅行保険にご加入いただいたNY在住のS様より、アメリカ医療保険と海外旅行保険を併用したお得な実践利用法や、アメリカ医療保険だけでは安心して生活出来ない理由などを語っていただきました。

今回、S様には許可をいただいたので、広く情報共有をさせていただきます。

Adviser

S様詳細な情報、ありがとうございます!私も大変参考になりました。

やはりアメリカでは、日本の海外旅行保険が本当に大きな安心につながっているんですね。

現在アメリカやハワイに在住、もしくはこれから生活されるあなたなら必見です!

現在のアメリカ医療保険状況(NYの場合)

Adviser

現在NYは、アメリカ医療保険の未加入者に罰則はありますか?

“S”san
トランプ政権のときに罰則はなくなりました。

但し、罰則を払わないといけなかった時も、高い保険料を支払うよりは、罰金を払った友人もいます。

その方が断然安上がりだからです。

Adviser

NYの医療保険は、どのような基準で保険料が決まっているんですか?

“S”san
基準がよくわからないのですが、会社のグループ保険が比較的手ごろで(会社によりまちまちですが)、個人で加入すると断然高すぎる上に、Dedutible が高かったり使えるものではありません。

但し、オバマケアで低所得者だと調整が入り低めの保険料になりますが、万が一、その後収入が増えると後から払わなくてはいけなくなります。

オバマケアそのものが使い物になりませんでしたが。オバマケアを取らない医者が多かったからです。私も一ヶ月でやめました。

Adviser

アメリカでバイデンケアが更に進みそうな様子や情報はありますか?

“S”san
より多くの米国民(永住権者も含む)に保険がいきわたるように色々な施策がなされているようです。

基本的には、オバマケアの踏襲ですが、バイデン大統領政権下の新法米国救済計画が立法されたことにより、医療保険料への税金控除(タックスクレジット)(受給対象の収入上限が1人だと$51,040、4人家族だと $104,800に引き上げ)が増額され、月額保険料が減額になりました。

通常3月までの加入期間もパンデミックにより延長されています。

Adviser

S様の周りの日本人の方は、医療の備えをどうされていますか?

“S”san
フリーランスの人は無保険者が結構います。Urgent Careとかで200$くらい払った方が安上がりだからです。

大病をした場合はどうするのだろうかと思いますが。私も何カ月か無保険だったときもありました。

アメリカ医療保険の高額なCopayやDedutible制度

Adviser

アメリカ医療保険の特徴と言えば、保険料自体が高額なのにも関わらず、更に高額なCopayDedutibleがかかることですね。

“S”san
そうなんです。

私は会社の団体保険なので1,000$のdeductibleですが、個人の保険だとプランにもよりますが大体6,000$(個人)ぐらいです。 

そうなると確か小堺様のブログにもありましたが、海外旅行保険と併用する意義ありますよね。 

 団体保険なので自己の保険料が税引前天引きで月180$なので海外旅行保険と併用しても払えます。

個人契約では保険料を月に600$ぐらい払っていました。

今回思ったのですが、米国の保険だと、Out of networkの医者の場合、かなり自己負担が大きくなります。

今回の団体保険でさえ、 Out of network だと50%のcopayです。専門医なんかに行ったら600$ぐらいの請求なので、300$の自己負担ということになります。

具体的な、アメリカ医療と海外旅行保険の併用方法

“S”san
Primaryの保険会社で支払われなかったCopay$40とかについては、領収書とEOB(Primary保険会社の明細)を海外保険の当地請求先に送付すれば払ってもらえそうです。

EOBの発行に一ヶ月ぐらいかかって遅くなっていますが。

私も現在治療をしているのですが、Primary保険会社のDeductible にあっという間に達しました。

Deductible は保険会社がDedutible として支払わなかった金額が勝手に積まれていくだけですが(こちらは払ってなくても、または少額しか払ってなくても、保険会社から患者の支払い領収書提出は要求されません)。

$1,500ぐらいのDedutible であれば、複数回の通院をするPhysical Therapyとかで受けてもらえます。1,500のDedutible 達成は難しくなく、Deductible 達成後の請求に対して保険会社が払うからです。

親切な病院であれば、患者には少額の請求しかしません。ちなみに、治療のタイプ(予防ケアとか)によって、Dedutible が免除されたりします。

Adviser

海外旅行保険でキャッシュレス利用の場合、Dedutible扱いにするにはどうしたらいいんですか?

“S”san
Deductible はキャッシュレスでも大丈夫です。プライマリーの団体保険会社が支払わなかった金額(  Deductible に該当) が自動的にDeductible として加算されていくだけで、団体保険宛てに私が医療機関に支払ったという証拠のレシートとかも一切送付したことはありません。

それゆえ、団体保険がDeductible 等として支払わなかった部分を海外旅行保険でカバーできればと思っています。

セカンダリの保険(海外旅行保険)は団体保険には一切かかわりないと思います。

例えば、65歳以上で入れるMedicareと併用して別の保険を持っている方も、別の保険がMedicareのDeductible を払えるとありました。

ただし、セカンダリの保険でもってしても一切自己負担がなくなるわけでもないとありました。

米国の医療費は小堺さんがブログで書かれているように超異常です。

Deductibleに到達するまで予防ケアなどを除いて保険会社は払ってくれないので、自己負担となります。

逆に海外保険では予防ケアはカバーされないので、ちょうど2つの保険でうまく調整できていいですね。

アメリカ医療保険に加入していても、海外旅行保険が必要だと思う一番の理由

“S”san
いわゆる良いお医者は保険無しでも患者が来るので保険をとりません。

一方、 Out of network (特にManhattan)でも、海外旅行保険だとキャッシュレスではなくてもどこの医者にもかかることができます。

リーマンショックの時失業したのでMedicaidを8ヶ月保持できたことがありますが、ほとんどの医者がとってくれなかったことを覚えています。

大学病院はカバーされていたのですが、Teaching 病院なので運が悪いと殺されてしまいます。

夏場は特にインターンが入ってきて、いつもの医者は休暇をとっていて危ないようです。

私のピアノの先生も出産時Columbia 大学病院のミスで出血多量で死にかけましたが、大学病院だったので訴訟できないことになっていたんです。

コロナについては今、ワクチンを打った人はマスクなしでOKとなっています。

でも、誰がワクチンを打ったかどうかもよくわからないし、最初に打った人達の効き目ももうすぐなくなるし、それで、基本、感染が怖くてマスクなしの店とかへは行けなくなりました。

医療従事者でもワクチンを打ってない人かがかなりいます。

そんな中でも、やはり海外旅行保険に加入できていることは、大きな安心につながっています。

長くなってしまいましたが、もっと早く御社の保険に巡り合えていたらと思うこの頃です。

Adviser

S様、今回はアメリカでの医療や保険の実態の詳細、ありがとうございました!

『健康が人生のすべてでは無いけれど、健康を失えば人生のすべてを失う』という言葉があります。

少しの体調不良でも、医療費の心配をせずにいつでもすぐに安心した診療や治療が受けられることは、アメリカでは本当に重要なファクターだと改めて実感しました。

在米日本人の皆様、どうぞ今後ともくれぐれも安全で健康にお過ごしください!

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