「今回の感染規模は重症急性呼吸器症候群(SARS)の10倍以上だろう」武漢を視察した香港大の感染症専門家が、中国メディアにこのように発言しました。
武漢では23日より都市全体を封鎖し、これ以上の感染拡大を抑えようとしています。そのような状況の武漢から、日本人の方よりご連絡をいただきました。

武漢の現在の状況
武漢脱出は、早くても2月8日の見込み
武漢現地には日系企業も多数あり、現在600人前後の日本人が滞在しています。そして交通機関が封鎖された現在、多数の日本人が武漢現地に取り残されています。
武漢から外部への交通機関は完全にシャットアウト。自動車であれば他の省への移動も可能ではありますが、現在は武漢からの人間を受け入れないように他の全ての省へも通達を出しているため、例え脱出してもそこで受け入れられるかは分からないとのことでした。
現時点で武漢から動ける見込みは、早くても2月8日だと言われているそうです。

物資の調達状況
連絡をくださった方によると、既に一週間ほどの食料や水などは買い込んでおり、旧正月中は外には出ないで自宅に引きこもるそうです。会社からも、極力外出はしないように言われているそうです。
テレビのニュースでは、スーパーなどで食料品の買い占めが起こり、食料品が手に入らなかったり通常の10倍以上に高騰していると言われていますが、今のところそれほど深刻では無いとのこと。
但し、この状態が長く続けばそれもどうなるかは分かりませんが、政府では限られた物資の調達ルートを設定することで、感染を抑えつつ安定した調達を図ろうとしているよう。
しかし生鮮食品は既に品薄であることは事実だそうです。

今後の海外旅行保険・加入制限や支払制限の可能性
現在設けられている海外旅行保険の加入制限
海外旅行保険は、加入時点での健康状態以外に、渡航先の国によっては加入制限を設けている保険会社があります。
例としては、現在戦争・内戦地域とされている以下の地域などです。
- イラン
- スーダン
- シリア
- クリミア地域
- キューバ
今後の加入制限の可能性
火災保険・地震保険でも、明らかに大型の台風が近づいている予報が出たり、大地震の警報が発生した後には、それが解除されるまで新規引受を停止します。
今回の新型肺炎については、現時点では何も引受上の制限は出ておりませんが、もし今後の拡大が爆発的に広まったなどの場合には、以下のような引受制限が出る可能性も否定出来ません。
- 渡航先に武漢が含まれる場合
- 直近○日以内に、武漢から帰国された、または武漢を経由して帰国された場合
- 直近○日以内に、発熱やせきなどで病院を受診している場合
これらはあくまでも可能性がある、というだけで、実際に保険会社から何かの情報が入ってきた訳ではありません。

