保険会社より弊社に毎月、海外旅行保険の満期(期間終了)を迎えるお客様のリストが送られてきます。
そこには、加入後どのくらいの保険利用があったかが記載されています。
そして保険利用が保険会社の規定範囲を越えているお客様については、満期以降の延長・更新は不可と記載されています。
保険会社の提携病院であっても、ベストな診療とは限りません。
調べて見ないとわからないと言われて、言われるままに受けて、■■■■と言われる。抗うつ薬を一日3錠も飲まされて、頭はクラクラ何も考えられない。更に●●●の薬は全て最新薬になり、すごい量を飲まされる事になり、一週間は、我慢しましたが寒くて仕事ができません。薬がききすぎと言ってもだいじょうぶ飲んでくださいと言われました。
とにかく毎回、通訳の方を通してあれこれお金のかかることばかりを要請されるのですが、本当にこんなに必要なのか、ものすごく不安です、、、。
本当にそこまで必要なのか心配だったので、日本の医者の知り合いに連絡して、一時帰国して診てもらうことに。
結果手術など全く必要では無く、逆にそんなことをしていれば後々痛みが残ったかもしれないと。
治療費は、日本円で1万円ちょっと。現地で100万円が1万円ですよ。本当に驚きました。
実はこの2つの事例とも、保険会社の提携病院での話。現地の日本人なら誰でも知っている、外国人向けで有名な高級病院。
提携病院なら、保険会社とも綿密に打ち合わせをして治療をしてくれている、とは全く限らないとうことです。
逆に海外旅行保険適用の場合、保険を持ってない人と同じ治療なのに料金が違うというWスタンダードのクリニックも結構あります。
過剰な診療・請求を防止するために
誤解をしないで欲しいのですが、大半の病院・クリニックは、誠実に対応してくれていますし、そう信じています。
しかし、特に海外では医療はビジネス。
金銭的にも身体にとっても、過剰な治療・投薬・検査となることには十分注意が必要です。
また、過剰な保険利用になってしまって、本人が意図せず更新が出来なくなるケースとなると、海外長期在住者にとってこれは大きな問題。
以下対策も検討してみましょう。
あなたが出来る、過剰な医療への対策は?
- キャッシュレスでも領収書をもらう(診察中にそう医師に伝えておく)
- 一旦ご自身で払ってから、事後請求をする(病院に保険の利用はあえて伝えない)
- 保険会社のサポートデスクと治療内容について相談する
- セカンドオピニオンを取る
- 急ぎの手術等で無いのであれば、日本に一時帰国した際日本で診察を受けてみる
過剰な治療のみならず、特に観光地の提携病院の場合短期の旅行者の治療が多いため、表現は悪いですがややおざなりな診療になるケースも多いようです。
先日お会いしたお客様は、骨折していたのに捻挫で片付けられ、一週間も捻挫としての治療しか受けられなかったと憤慨されていました。
海外旅行保険は、あくまでも金銭的な支え。適切な医療を受けられるかどうかは、単に提携病院か否かではなく、保険選び以上にしっかりと行った方がいいでしょう。
おおよそ、毎月1〜2割くらいの方が規定の範囲を越えた利用で延長・更新は不可となっていますが、弊社では個別の利用事情などを考慮して、可能な案件については個別に保険会社と延長をしてくれるよう交渉を行っています。
それによって、不可となった案件の3割ほどは救済が出来ていますが、かなりの使用頻度だったり、高額な保険利用ではどうにもならないケースも。
でもそのような方の中には、病院から必要以上に治療・検査を要請されて、止むを得なかったというお声も最近は良く聞くようになりました。
コロナ禍以降、病院によっては一般の患者が減ったことで、診療報酬が減っていることなども影響しているのではないかと推察しています。