2022年10月、日本では最安値水準の保険料を提供していた最大手保険会社が、一気に年間10万円以上の値上げを行いました。
このことによって日本の海外旅行保険の保険料は、遂に年間30万円台が一般的な時代に突入をしました。
海外に長期滞在される方が医療に備えるには、以下の4つの選択肢があります。
- 滞在する国の医療制度に加入する
- 滞在する国の民間の医療保険に加入する
- 日本の海外旅行保険に加入する
- 海外では無保険のままで、日本に健康保険を残しておく
治療救援費用の補償額を見直すことで、保険料を節約する。
治療救援費用の補償限度額は、「無制限」、「3,000万円」、「1,000万円」の3つが一般的となっています。
クレジットカードに付帯している海外旅行保険は、この治療費用の補償が付いていない、もしくは20万円から200万円程度となっています。
つまり、そのくらいの補償額の治療費補償なら、クレジットカード会社や保険会社は無料で保険を提供しても、十分利益が出ている、ということになります。
それだけ海外では、高額な医療費がかかるケースが多い、ということになります。
それでは、この治療費用にかかる保険料を、補償限度額別に見てみましょう。
※治療救援費用補償の、補償限度額別年間保険料表(大手保険会社の例)
治療救援費用補償限度額 | 年換算保険料 |
1,000万円 | 262,090円 |
3,000万円 | 279,850円 |
無制限 | 302,580円 |
参考までに、傷害死亡補償の金額別保険料をお伝えすると、
・傷害死亡 1,000万円 → 2,430円
・傷害死亡 5,000万円→12,150円
このようになっています。
つまり、事故による死亡補償額よりも、病気やケガの治療補償の方が圧倒的に高額となっているのです。
ですから、保険料を少しでも削減したいのであれば、治療救援費用をどうするか、という点が重要になります。
北米・ハワイは保険料の削減よりも補償重視で
治療費用の補償額は、年齢や渡航期間・職業などよりも、主に滞在する国・地域の医療費水準でご検討されることをお勧めします。
本来は、どなたであっても「無制限」にご加入されるのが一番の安心ではありますが、
弊社で累計3千名を越える方がご加入をされた中で、治療費が3,000万円を越えた事例は、すべて北米・ハワイでした。
それ以外の地域であれば、とりあえずは3,000万円あれば緊急対応までは賄えるケースが大半です。
但し、主な渡航先は東南アジアやヨーロッパなどであっても、度々北米やハワイに行く機会があるのであれば、「無制限」にしておくことの方が保険料の削減より重要だと思います。
医療に関係の無い特約を外すことで、少しでも保険料を削減する
一般的な海外旅行保険は、以下のような特約がセットになっています。
- 傷害死亡
- 傷害後遺障害
- 治療救援費用
- 疾病死亡
- 賠償責任特約
- 携行品損害
- 寄託手荷物遅延
- 航空機遅延
弊社では、32日以上の長期プランについては、上記の補償のうち賠償責任・携行品・手荷物遅延・航空機遅延の4つ、もしくは賠償責任以外の3つを外して、少しでもお安くすることが可能です。
賠償責任については、年間保険料としてはわずか1,160円ほどで、他人に対する損害賠償を1億円カバーしますので、そのまま付けておくことをお勧めします。
その他の特約3つを外すによって、年間で1万円から1万5千円ほどの削減が可能です。
このように、治療費・死亡補償、そして特約の有無によって、年間で5万円以上保険料が変わってきます。ご家族4名なら20万円ですから、決して小さい差ではありません。
いかがでしたか?今回は保険料削減の初級編をお伝えしました。
治療費や死亡補償額の見直し、医療には関係の無い特約を外すことで、保険料は年間5〜6万円くらい変わってきます。
予算的に厳しくても、海外で無保険になってしまうのは絶対に危険です。見直しが必要な場合は、まずはここから検討してみてください。
値上げ前にご加入している契約については、満期終了前に見直しをすると、その時点から値上げ後の保険料となってしまいます。
必ず事前にアドバイスを受けるようにしてください。
よくわからない、私はどうすればいいの?といったご相談は、海外旅行保険アドバイザー小堺までお気軽にお問い合わせください。
あなたに合った「ゴールデンコース」をアドバイスさせていただきます。
ロングステイなのか、移住・永住なのか、などの状況によっても選択肢は違いますが、どなたにとっても一番簡単に海外での大きな安心を手に入れられるのは、やっぱり③の日本の海外旅行保険。
しかし今回の最大手保険会社の大幅値上げのように、年々値上げの一途であるのは悩みのタネですね。
そこで長期滞在者向けに、様々な保険料の節約術をシリーズで伝授していきます。