新型コロナウイルスへの感染が拡大するなか、日本に帰りたくても帰れない方や、日本に一時帰国中に海外に戻れなくなってしまった方、そして家族と離れ離れになってしまった方など、私が相談を受ける際の皆様の事情は日に日に深刻になる一方です。
その中でも時期的に一時帰国中に、普段在住されている国に戻れなくなった方からのご相談も非常に多く、タイトルを「一時帰国中でも補償される海外旅行保険ですが、補償期間にご注意ください。」とし、日本にいる時でも、補償されていることを皆様に伝えたいと思います。
一時帰国中の補償詳細
3ヶ月以上の保険契約で一時帰国も補償あり
日本に一時帰国をしている間の補償は、オプションやプランで選ぶのではなく、どんなプランであっても保険期間が3ヶ月以上の場合は「無料で自動付帯」となります。
この特約をわざわざ説明してくれる保険会社や代理店は非常に少ないと思います、
ですが、我々海外で暮らす者に取って故郷日本に一時帰国する際には、非常に有り難い補償内容ですので、必ず知識は身に付けてください。
一時帰国中の補償項目
日本に一時帰国中、補償の対象となる項目は以下の通りです。
- 傷害死亡
- 傷害後遺障害
- 疾病死亡
- 治療救援費用
- 賠償責任
日本に一時帰国中に使えない補償は、数ある補償の中でも「携行品損害」だけです。
※「携行品損害」とはスマートホンを盗られたとき・壊したときなどの補償
日本での病気やケガはもちろん補償されています、
亡くなってしまった場合の死亡保険金も補償対象です、
相手にケガをさせたり相手の物を壊してしまった賠償金も補償対象です、
「携行品損害」以外のすべてが海外旅行保険の補償対象となります。
健康保険・住民票は必要か？
全く関係ありません。
健康保険が無い方なら、病院で支払った10割負担分の全額が保険金で受け取ることが可能です。
住民票も不要ですが、保険金受取用の日本の銀行口座は必要となります（本人名義で無くても、ご親族等でも大丈夫です）。
一時帰国中の補償の注意点
日本に居る間に海外旅行保険の満期を迎えてしまう場合
海外旅行保険に加入しているあなたは、これで安心して一時帰国・帰省することが出来ますが、いくつか注意していただきたい点があります。
まず一点目。
海外旅行保険の補償期間は、通常「日本を出国してから日本に帰国するまでの間」、となります。
本来の規定上、保険期間中に日本に一時的でも帰国してしまうと、その時点で保険は自動終了となってしまいます。
しかし長期で海外に渡航（生活）される方の場合は、本来の帰国とは別に一時的に帰国する用事も度々出てくるものです、
一時帰国する度に解約手続きをして、再度出国する時に保険をかけ直せばいいのですが、それではあまりに不便ですよね。
そこで、帰国しても保険期間が有効な間に再度出国する場合は、「一時帰国中」扱いで日本滞在中も含めて継続して補償をしてくれることになっているのですが、
もし、日本に居る間に満期を迎えてしまう場合には、必ず延長の手続きを行ってください。
保険を延長していない場合後々「一時帰国中」扱いとならない可能性があります。
日本で保険適用となる期間
注意することの二点目。
海外旅行保険の一時帰国中補償については、以下のような期間が対象となります。
- 外為法に規定する居住者であるときは、帰国した日の翌日から起算して30日間
- 外為法に規定する非居住者であるときは、帰国した日の翌日から起算して90日間
・外国の事務所に勤務する者（例：海外出向者）
・2年以上外国に滞在する目的で出国し滞在する者
・日本入国後6ヶ月未満の者
一時帰国中だけを補償する加入の方法もあります
今回は、通常海外にロングステイされる方が日本に一時帰国をされる場合についての解説でしたが、完全に海外に永住された方で、日本にしばらく一時帰国をする間だけ補償が欲しいという場合も、日本の海外旅行保険で対応することが可能です。
その場合、最長6ヶ月間まで日本での補償がかけられます。補償内容や保険料は、一般の海外向けと同様です。
一時帰国を予定しているが、いつ海外に戻るかわからないといった方はご相談ください。
