保険契約のトラブルが非常に増えていたことなどを背景として、2016年より医療保険や自動車保険・火災保険など、保険を契約していただく場合には、お客様が補償の内容をしっかりご理解いただけているか、またお客様の意向にきちんと沿った提案となっているかを確認をしなければいけない、というルールが出来ました。
ところが『海外旅行保険』については、目的も補償内容も明確でシンプルなため、そのような確認はしなくてもいいということになっています。
そもそも入れ歯の破損は、歯科治療なのか?携行品なのか?
海外旅行大好き下村さん。
今回は海外で入れ歯が外れて、破損をさせてしまったようです。
さて、このような事例では海外旅行保険の補償の対象となるのでしょうか?
教えてAdviser!
歯科治療として考えた場合
海外旅行保険の一般的なプランは、虫歯や歯周病などの歯の病気は補償の対象にはなりません。
但し、転んだり何かがぶつかったり、もしくは食事中に硬い物を噛んだことなどにより『歯が欠けたり折れたり』した場合は、その治療費は保険適用となります。
では、入れ歯はどうなんでしょう?
残念ですが、『入れ歯』は欠けたり割れたりしたような事故の場合も、保険の対象にはなりません。
その理由は、差し歯や被せた場合など通常取り外しが出来ない物だけを、歯の一部として治療費を認めているからです。
入れ歯は取り外しが可能な物となるため、例え事故でも歯科治療の対象にはならないのです。
では、身の回り品としての携行品に該当しないのか?
携行品損害特約を付けていれば、メガネ・洋服やかばん、カメラ、スマートフォンやノートパソコンなど、持ち歩いている身の回り品の盗難や破損の場合、保険適用となります。
入れ歯はメガネなどと同様、『携行品』の扱いにはならないでしょうか?
とってもいい質問です。
メガネであれば、ファッションでも視力矯正のためでも、盗難や破損の対象になりますからね。
でも、携行品には、以下のような注意書きがあるんです。
入れ歯は義歯として、わざわざ対象外であると明記しているのです。
ですから、残念ですが今回の入れ歯の破損のケースは、保険では対象にはなりません。
下村さん、今後も入れ歯の扱いには気をつけて下さいね。
でも、海外に長期滞在されている方にとって、海外旅行保険は実に奥が深い保険なんです。
しかしこのように、海外旅行保険は特にしっかりとした説明が不要なため、殆どの方が本来の補償の半分程度しか活用出来ていないのでは無いかと思っています。
そこで弊社は、特に海外長期滞在者向けに、海外旅行保険の補償内容の詳細や、知っておくべきお得な情報を、分かりやすく皆様にご提供しています。
今回は、「入れ歯って、保険で直せますか?」編をお届けします!