海外旅行保険の大きな安心の一つに、24時間365日・日本語で対応してくれるサポートデスク(保険会社によってはアシスタンスサービスといいます)があります。
弊社のような保険代理店では、原則ご加入や各種変更手続きの仲介サービスを行い、医療やトラブルによるサポートについては、保険会社のサポートデスクが行います。
海外旅行保険・サポートデスクの役割とは
旅行中のケガや病気、事故などの不安に、大きな支えとなるのが海外旅行保険。すべての保険会社ではサポートデスク(アシスタンスサービス)を設置し、海外での事故・ケガ・トラブルや保険についてのご相談を24時間年中無休で受け付けています。
このサービスは、ご旅行中のケガや病気、盗難、保険全般の内容や保険金請求方法など、様々なトラブルやご相談に日本語で迅速に対応し、適切なアドバイス並びに手配を行っています。
サービス内容
・保険金の請求方法に関する各種相談
ご加入いただいた海外旅行保険の契約内容に関するご相談に日本語でお応えします。また、保険金のご請求方法につきましても不明な点があればご相談に応じます。・最寄りの病院の案内・紹介
病気やケガをした場合、応急処置のできる病院や診療所をご紹介いたします。・キャッシュレス・メディカル・サービスを利用できる病院の案内・予約
病気やケガの際に治療費をお立替えいただく必要がないように、各保険会社では世界各地の病院と提携しております。サポートデスクでは最新の提携病院をご紹介するとともに、必要に応じて診察のご予約も承ります。提携病院以外で受診される場合は、サービスが受けられる病院をご紹介します。・病院等医療機関への支払保証
治療費・薬代などの諸費用は、原則として現地の提携アシスタンス会社などによって被保険者(保険の対象となる方)のために支払保証され、保険会社が保険金として直接、病院や医療機関などに支払います(治療後にキャッシュレスのお申し出をされた場合、または治療費が少額の場合、病院の都合によりキャッシュレス・メディカル・サービスを受けられない場合がございます。その場合は、ご帰国後保険金のご請求をお願いします。)・病人、ケガ人の移送の手配
緊急移送または転院のため必要な救急飛行機(医療設備付)、定期便航空機、ヘリコプター、救急車などの交通機関を、被保険者の病状や交通事情などの状況に応じて手配いたします。また、必要に応じて付添医師、看護師も手配いたします。さらに救急病院で適切な治療が受けられない場合は、医療設備の整った病院や専門医のいる病院へ転院の手配をいたします。・救援者の渡航手続き、ホテルの手配のサポート
救援者費用特約、または治療・救援費用特約をセットされている場合、被保険者の救援に向かわれるご家族の宿泊ホテル等の手配、捜索救助機関の紹介・手配をいたします(ただし、被保険者の死亡または3日以上の継続入院の場合等、治療・救援者費用保険金が支払われる場合に限ります)。・ご遺体の日本への移送手配
被保険者が海外で亡くなられた場合、遺体火葬手配または移送の手配をいたします。・最寄のクレームエージェントの案内
損害サービス対応や現地で保険金請求を承る、日本語の通じるクレームエージェントをご案内いたします。各保険会社では、世界各地の「クレームエージェント」と提携して海外旅行保険の損害サービス対応を行っております。「クレームエージェント」は現地の独立した会社ですから原則的には日本語は通用しませんが、一部の都市では、保険に関するご相談と保険金お支払い手続きを日本語で、しかも1ヶ所で行えるよう、駐在員事務所と「クレームエージェント」を一体化いたしております。これにより、その都市をご旅行される皆様は、万一の際にも戸惑うことなく迅速に保険金をご請求いただけます。
なお、保険金のお支払には最低1週間程度要します。短期間のご旅行の場合にはご帰国後にご請求いただくことをおすすめいたします。
「クレームエージェント」はそれぞれの営業時間内で対応させていただきます。従いまして、「クレームエージェント」と連絡が取れない場合には、日本のサポートデスクへご連絡ください。また、病人、ケガ人の移送の手配等は、「クレームエージェント」では行っておりませんので、緊急時には日本のサポートデスクへご連絡ください。
大手保険会社のHPより。
最近のサポートデスク対応に対する、お客様からの不満の表明事例

上記のように、海外での万一の際に日本語で様々なサービスを提供してくれるサポートデスクですが、
ここ最近、利用されたお客様から私のところにいろいろな不満の表明やご相談が入るようになりました。
【お客様からの不満の表明事例①】
明らかに保険が適用になると思われる事例にもかかわらず、現地に滞在しているクレームエージェントから「この場合は保険は適用にならない」と言われた。

確かに治療の中に「持病」が含まれていた場合等も有りましたが、「持病」以外の治療まで否決されていたため、私から日本の本社に相談。
現地のクレームエージェントが誤った判断をしていたことが判明し、その後無事保険適用に。
海外現地では保険会社直轄のサポートデスクでは無く、提携している海外のエージェントが判断・対応しており、対応に誤りがあることが散見されます。
出来るだけ日本の連絡先に国際電話やコレクトコール、LINEが可能ならLINE等で相談をした方がいいようです。
【お客様からの不満の表明事例②】
サポートデスクの担当者の態度が、非常に高圧的で冷たく、事務的。連絡をすると言われても、こちらから催促するまで連絡が無い。

これも海外現地の提携先エージェントに多い事例。確かに日本ほどのホスピタリティ、丁寧な対応姿勢を求めるのは難しいかもしれませんが、
私自身も何度か「一体この対応は何だ!?」と感じる事例もいくつかありました。
もちろん、日本の本社に厳しく注意を入れました。
【お客様からの不満の表明事例③】
急に具合が悪くなり(事故に遭い)、サポートデスクに連絡を入れていても1時間以上繋がらない、録音テープで「現在繋がるまでに◯人待ちです」というアナウンスがずっと流れ続けているだけ。LINEもコールするだけで一向に繋がらない。

私も何度かお客様の代わりに連絡を入れることもありますが、確かに早朝や深夜・休日明け等で全く繋がらないこともあり、とにかくお客様には早く病院に行って下さい、とお伝えしました。
病院を受診するのに、必ずしもサポートデスクに事前報告をする必要はありませんが、やはりイザ!という時には人は不安なもの。
この件についても日本の本社に注意をするとともに、LINE等の機能を使うならチャットメッセージによる「事故受付機能」を追加して欲しいと改善要望を出しました。
その他、
・連絡先が変更になっているクレームエージェントが、以前のままの情報で掲載されている。
・お客様の言い分を聞いてくれず、一方的な話だけしてくる。マニュアル的な回答しかしない。etc,.
などがあります。
サポートデスクの対応に問題を感じた場合
弊社では、新規契約手続きをしていただいた後、必ず以下のようなご案内をお伝えしています。

さて私にとっては、契約が完了して業務が終了ではございません。
補償開始以降、●●●●様が何かの際、安心して治療や事故の対応ができるよう、サポートしていくことが一番重要な業務と思っております。
よって、以前も御伝えしましたが、保険会社のコールセンターでも24時間365日、ご相談やサポートをしてもらえますが、緊急時以外であれば是非私小堺までご相談くださいませ。
保険会社では四角四面の回答しか出来ませんが、私が出きる限りのアドバイスとサポートをさせていただきます。
明らかにご加入後に発症した、持病など一切関連していない治療であればいいですが、少しでも不安を感じる場合には、治療開始前・治療開始後問わず何なりと海外旅行保険Adviserまでご相談ください。
弊社では、出来る限りお客様側の立場に立ってサポートをさせていただきます。

但し、一つご理解いただきたいことがあります。
それは、実際にご利用された方の99%は、サポートデスクの対応に本当に感謝頂いています。大変親身になって、迅速に対応してくれたと。
不満の表明よりも、圧倒的に多くの感謝の言葉も頂いているのです。
私も日本のサポートデスクの拠点に視察も行きましたが、皆さん本当に頑張っていました。
短期の海外旅行であれば、持病も補償され特に大きな問題は発生しませんが、通常ではなかなか加入出来ないロングステイ・海外生活者の皆様の場合は、やはり何かと複雑なケースも起こりがち。
弊社でも出来る限りのサポートをしていきますので、ご理解のほど宜しくお願いします。
弊社では、サポートデスクの対応のフォローや、サポートデスクに問題のある対応があった場合に、お客様に代わって保険会社に苦情の申し立てや詳細の確認なども行っています。
それは、サポートデスクではどうしても事務的な対応・四角四面の対応になりがちで、専門的な知識が無い担当者の場合は、判断の誤りなども散見されるからです。
その他、保険会社直轄のサポートデスクなのか、それとも海外で提携しているクレームエージェントかによっても、対応にバラツキがあります。
今回は、サポートデスクとは実際にどんなサポートを行うのか、また最近起きたトラブル事例などを紹介したいと思います。