日本人が海外に!、と言えば海外旅行保険。
そんな私どもの海外生活には大変密着している海外旅行保険ですが、殆どの方がその内容の3割程度しかご存知無いのでは無いでしょうか。
普段はネットで多くの方からのご質問やご相談をお受けしていますが、今回は先日行ったセミナーでいただいた多くの質問をご紹介します。
やはりネット以上に、対面しているとあれこれといろいろな質問を頂戴しますね。
プロが本音でお答えしますシリーズ4、「海外旅行保険200%活用術セミナーin上海」より!
ご自身の加入されている海外旅行保険の内容をきちんとご存知の方はゼロ!?
当初一回だけの開催で参加者を募りましたが、予想を大きく上回る参加希望があり、追加追加で合計3回の開催に。
それだけ皆さん、海外旅行保険の内容をしっかり勉強したいようです。
参加者の皆さんは、既に一般の海外旅行保険にご加入されていらっしゃる方が4割、クレジットカード付帯の海外旅行保険だけの方が3割、そして無保険の方が3割という構成。
会社で海外旅行保険を掛けてくれているという駐在員の奥様の場合、病気になったらフリーダイヤルに連絡してくれればいいとだけ言われ、証券をもらっていない方が殆ど。もちろんどんな補償内容か、すらご存知ありません。
聞くと、どこの駐在員の方もそんな状況が一般的だそうです、、、。
普段、ブログで発信している内容などをお話すると、皆さん喰いつくように聞いてくださいました。
特にクレジットカードに付帯されている海外旅行保険の落とし穴については、殆どの方がご存知無かったようです。
また、現在は中国現地の医療保険にご加入の方や、海外旅行保険にご加入を検討されていらっしゃった方には、事前に詳細の情報を知ったことで、とても安心していただけたようです。
それでは質疑応答で頂戴した、数々のご質問と回答をご紹介します。
治療費用に関連したご質問
Q:持病があっても利用ができる海外旅行保険はありますか?
A:31日以内のプランは、全社持病が海外で悪化しても300万円までは補償対象です。その分保険料も割増になっています。31日を超える契約には、持病が適用できるプランはありません。
Q:うちの会社で加入している駐在員の海外旅行保険は、中国でもアメリカでも治療費用が600万円しか付いていません。一般の会社ではどのくらいの治療費用を付帯していますか?
A:駐在されるエリアによって違います。アメリカでは600万円では全く足りません。無制限がベストですがせめて3,000万円は必要です。中国も外国人は医療費が高額なため、最低でも1,000万円は欲しいところです。
Q:医療費が治療費用の補償を超えた場合は、自己負担になりますか?
A:はい、超えた分は全額自己負担です。
Q:最近目がとても悪くなってきました。視力が落ちてメガネやコンタクトにする場合の費用は出ますか?
A:医療行為の一貫として、医師の指示によるメガネやコンタクトの使用と認められた場合には対象となります。
Q:以前むちうちになった際、60日以降海外旅行保険の利用を断られたことがあったが、それは何故ですか?
A:むちうちや腰痛などの場合、「医学的他覚所見のないもの」は利用対象外という規定が記載されています。むちうちや腰痛は、本当に痛みがまだあるのか検査などでも分かりづらく、本人の申告に頼らざるを得ないケースも多いため、医師により明らかに痛みがあるという所見が出ない場合は対象とならないケースがあります。
Q:使える治療かどうかの判断は、どうやってすればいいのでしょうか。
A:例えば、日本でなら健康保険の対象となる治療かどうかでご判断ください。健康保険対象の治療であれば、海外旅行保険の治療対象となります。健康診断や自主的な脳ドッグなどは日本でも健康保険の対象外ですから、海外旅行保険も対象外です。
クレジットカード付帯保険に関連したご質問
Q:賠償責任特約はとても便利であることが分かりましたが、クレカ付帯の保険にも付いていますか?
A:クレジットカードによって違います。付帯されているかどうかは、一度ご確認された方がいいと思います。
Q:クレカ付帯の保険を毎回出国後頻繁に使っていますが、使いすぎてブラックリストに情報が登録されるようなことはありませんか?
A:クレカ付帯保険の場合は、その補償の限度内でいくらご利用されても問題ありません。これはクレカ付帯保険の強味です。ご加入の年齢制限もありません。クレカの会員である限り、付帯された海外旅行保険がご利用可能です。
Q:クレカ付帯保険の落とし穴とは主にどのようなことですか?
A:出国後90日以内しかご利用出来ないことはご存知だと思いますが、何よりも証券が発行されないことが一番の落とし穴です。このことによって、緊急でのキャッシュレス利用が出来ず、また入院や手術の際のデポジットとしての利用が難しいケースが多くなります。
その他様々なご質問
Q:家族3人で上海で生活していますが、子供だけ海外旅行保険に加入することは出来ますか?
A:はい、大丈夫です。ご家族全員が同時に海外旅行保険に入らなくてはいけないわけではありません。特に病気やケガが心配な、お子様だけご加入されるケースも良くあります。
Q:最近周囲にうつを発症する人が増えてきているが、東京海上の保険に付いている「こころのカウンセリングサービス」が利用できる条件は?
A:3ヶ月以上のプランにご加入された方であれば、年間1人5回までご利用が可能です。特にそれ以外の条件はありません。
Q:航空機が遅延すると、航空会社のカウンターに証明を取る人が殺到するが、必ずこれをもらわないと航空機遅延補償は利用できませんか?
A:客観的に遅れた時間が証明できる写真や航空会社からのメールなどでも大丈夫です。発着案内のボードの写真を撮るなどしてください。
Q:証券は、常に原本を持っていないと利用は出来ないでしょうか?
A:コピーや証券のデータ・写真などでも問題ありません。出来れば、コピーをパスポートと合わせて持ち歩かれることをお勧めします。
Q:家族で加入する場合に、一人ひとりで加入するよりも割安にはならないでしょうか?
A:賠償責任や携行品損害などは世帯主の方のみとし、他のご家族の方は付帯させないことで少しでもお安くすることは可能です。治療費用や死亡補償自体の保険料は、0歳〜69歳まで変わりません。
Q:携行品損害は、コンタクトレンズを落として壊してしまった場合も対象になりますか?
A:メガネは対象となりますが、コンタクトレンズや入れ歯などは対象外となっています。
Q:海外現地の医療保険と、日本の海外旅行保険の大きな違いは?
A:使えるエリアが全く違うのと、現地医療保険は使える治療が列挙されていてそれ以外は対象外ですが、海外旅行保険は逆に、使えない場合だけが列挙されていて、それ以外は全て対象となることです。
これ以外にもたくさんのご質問を頂戴しましたが、今回は主なものだけを記載させていただきました。
今後も日本人の方がたくさんいらっしゃる、アメリカや東南アジアなどでもこのようなセミナーの機会を作っていけたらと考えています。
世界でご活躍されていらっしゃる日本人の皆様のために、これからもお役に立てる情報発信をしていきますので、どうぞ宜しくお願いします。
その他、ご相談やご質問はお気軽に弊社お問い合わせフォームよりご相談くださいませ。
※参考記事
[blogcard url=”https://www.kaigai-hoken.info/inquiry_answer/” title=”プロが本音でお答えします!「海外旅行保険は必ず入った方がいいですか?」” content=”皆様からの様々なご質問に、保険のプロが本音で回答するシリーズ!1”]
[blogcard url=”https://www.kaigai-hoken.info/acne_deterioration/” title=”プロが本音でお答えしますシリーズ②!「元々高血圧で、海外で悪化。これって持病で使えない?」” content=”皆様からの様々なご質問に、保険のプロが本音で回答するシリーズ!2”]
[blogcard url=”https://www.kaigai-hoken.info/acne_deterioration_three/” title=”プロが本音でお答えしますシリーズ③!「海外旅行保険は在住国だけしか使えない?」” content=”皆様からの様々なご質問に、保険のプロが本音で回答するシリーズ!3”]
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
海外でも日本でも安心な、日本の海外旅行保険まとめ
- 現在海外旅行保険にご加入されていらっしゃる方でも、補償内容等については3割程度しかご存知無いようです。
- 会社で保険をかけてもらっているケースでは、証券すら見たことも無い方もたくさんいらっしゃいました。
- 内容をきちんと知っているかどうかだけで海外生活の安心はグッと高まりますので、クレカ付帯の保険でも通常の海外旅行保険でも、まずは補償の中身をしっかりとご確認されることをお勧めします。
コメントを残す