新型コロナウイルスの感染拡大は、現在特に欧米で猛威を奮っていますが、日本でも4月7日に7都市に対して緊急事態宣言の発令、そして16日夜には全国に拡大するなど、感染者数の増加に歯止めがかかっていない状況です。
更に、厚生労働省のクラスター対策班のメンバーである教授からは、感染防止策を何も行わなかった場合、流行が終わるまでに国内で約85万人が重篤な状態となり、半数の約42万人が死亡するとの推計が発表されました。
日本のコロナ感染拡大は、深刻な状況なのだろうか?
単に感染者数では無く、致死率・重症化率に注目してください
コロナの致死率ですが、日本では全体で2%、50歳未満だと0.27%です。重症化率は3%程度です。4月13日時点では重症者129名、死亡者123名です。院内感染が原因で死亡者が増加しました。
医療体制や保険制度、国の対応力、医療崩壊の程度により致死率は変わります。ちなみに年間の交通事故死亡率は0.52%です。またインフルエンザは関連死含め日本国内では年間1万人、世界で年間30万人が亡くなっています。
日々、コロナの感染者数だけが増加し不安が煽られていますが、注目すべきは重症者数と死亡者数です。感染者数が増えたところで、未発症者や軽症者であれば自宅療養となるので問題ありません。
なぜなら、この自粛の目的は重症者数の爆発的な増加による医療崩壊を防止し、本来助けられた命が救えない状況を防ぐ事にあるからです。
一般のインフルエンザは、激減しているという事実も
前述した通り、日本国内でもインフルエンザの死亡数は毎年1万人レベルですが、今年コロナが騒がれ始めてからは例年の5分の1程度になっています。
また、外出自粛によって、高齢者の交通事故も激減しています。ある意味日本では、コロナ感染拡大が高齢者のリスクを減らしているのかもしれません。
日本は欧米のような状況にはならないのではないか
日本政府の対策は甘いと言われながらも、日本の医療現場は本当に頑張っていただいています。
軽度な感染者のホテルや自宅での隔離対応など、日本政府は他国と比べても善戦しています。対策チームや医療現場の方々も日夜奮闘されています。
日本でのコロナの死者は人口比で世界で100位程度になります。100万人あたりの死者数は1人です。スペインやイタリアは300人超、ドイツで36人というデータとなっています。
純粋な死者数では1位が22108人の米国、2位が19899人の伊、3位がスペインで17209人で日本は129人で35位です。
検査数自体が少ないとか、中途半端な自粛では抑え込めないなどと言われながらも、それでも日本の方が欧米に比較すれば安心なのでは無いでしょうか。
ロックダウンもせずに、これだけ外出もしないで我慢をする国民性は日本ならではです。
日本はニューヨークのようにはならない理由
このままでは、日本はニューヨークと同じになるという話がありますが、米国は国民保険がないことで死亡率が高まっています。
ニューヨーク市(アメリカのコロナウイルス危機の震源地となっている)で感染爆発が起きたこの1カ月おいて、感染が確認された地区の多くは、平均収入が最低レベル、要するに生活レベルが最低で医者にかかれないのです。
日本はというと国民皆保険であり単一民族という点や手洗いうがいの習慣化、医療施設が比較的新しく廊下が広い作りになっている等でNYと全く同じにならないと思いますが、危機感を持って警戒しておかないといけないというレベルと考えております。
日本での主な感染源は夜の繁華街やカラオケ店です。緊急事態宣言はこうしたモラルや情報リテラシーがない人たちに向けてある意味で大袈裟に発信されている面もあります。
ですから、海外に居て日本にいらっしゃるご両親に何もしてあげられない不安はあるかもしれませんが、やっぱりこのような時には日本という国は、海外のどんな国よりも安心なのかもしれません。
まずは自分自身が感染しないための努力をする。そしてキャリアになっている可能性を考え、人に移さない努力をしていきましょう。
遠く離れている親御さんに何も出来ないことが歯がゆいかもしれませんが、日本人のモラルと昔ながらの清潔感を持つ日本を信じていただければと思います。