海外では最高の安心がもたらされる、日本の海外旅行保険。
でも、海外現地で外国人も加入できる様々な医療保険もあります。果たして、日本の海外旅行保険と現地の医療保険、どのような違いがあるのでしょうか。
日本の海外旅行保険と現地で加入できる医療保険。様々な角度から比較してみましょう。
日本人の方も大勢仕事や生活で滞在している、タイランドの現地で加入できる医療保険で、いろいろな面から日本の海外旅行保険と比較をしてみましょう。
タイ現地の医療保険は、比較的定評のある「Aetna Health Insurance(アテナ)」の保険を例に見ていきたいと思います。
※参考資料
[blogcard url=”https://www.aetna.co.th/en/individuals/health-insurance/individual/detail.aspx?iid=2#.WogWsq5l9hF” title=”タイ現地で加入できる医療保険” content=”海外旅行保険同様、アメリカ以外の全世界で利用が可能な、タイ現地で外国人も入れる医療保険。]
まずは契約形態や適用範囲など、枠組みから比較・検討します
1、契約の方法
- 日本の海外旅行保険:原則、日本を出国前に契約
- タイの現地保険:タイ現地にて契約可能
上記だけ見ると、既にタイに出国してしまっている方にはタイの医療保険の選択肢しか無いようですが、日本を出国後でも加入できる、日本の海外旅行保険だってあります。そう考えれば、この勝負は引き分けですね。
2、保険料の支払い
- 日本の海外旅行保険:日本の保険会社の銀行口座に、日本円でのみ振込み。一部クレカ支払いもあり。
- タイの現地保険:タイバーツにてタイの銀行口座へ振込み。
この点は、ちょっと重要なポイントでもあります。何故なら、日本への送金が難しい方、タイ現地の領収書が必要になる方(タイ現地企業で採用した社員の保険料の場合など)は、現地の医療保険でなければ駄目ですね。タイ現地医療保険にやや軍配が上がります。
3、補償適用国
- 日本の海外旅行保険:日本以外の全世界。但し3か月以上のプランなら、日本一時帰国中日本での病気やケガも補償。
- タイの現地保険:アテナ社では、タイ国内のみ補償と、全世界補償(米国を除く)の2タイプあり。
タイと日本とだけで考えれば、どちらも選び方次第で利便性があります。
4、補償項目
- 日本の海外旅行保険:医療補償に加えて、傷害死亡・後遺障害・疾病死亡、個人賠償責任、携行品特約、航空機遅延、手荷物遅延が付帯された総合補償。
- タイの現地保険:医療保険のみ。但し、オプションで事故死亡や後遺障害、歯科治療や健康診断の費用も付帯できる保険会社もあり。アテナ社は事故死亡と後遺障害はOK。その他特約は見つからず。
アテナ社で比較をした場合は、明らかに日本の海外旅行保険に軍配が上がります。但し、その他の現地医療保険の会社で、歯科治療と健康診断にも利用できる医療保険なら、人によってはその方がいいかもしれません(但し補償額はごくわずかで、かつ保険料はかなり高額になります)。
5、加入できる年齢
- 日本の海外旅行保険:0歳から69歳。保険会社によっては年齢条件無しも。
- タイの現地保険:0歳から65歳。それ以上は新規加入不可。継続に限り70歳までのケースも。
これは圧倒的に日本の海外旅行保険の勝利です。
6、加入条件
- 日本の海外旅行保険:2つ程度の簡単な告知のみ。保険会社によっては無告知でOKのため、持病があっても加入可
- タイの現地保険:詳細な健康告知が必要。健康状態により、加入不可や条件付きなどの補償内容となる
これも日本の海外旅行保険の完全勝利です!
7、保険料水準
- 日本の海外旅行保険:1年間のプランで、20万円~45万円
- タイの現地保険:アテナ社にて、40歳事務職で一番いいプランを設計したところ、毎月฿3,293(2018年2月17日現在で日本円11,176円)。年間なら134,117円。
確かにタイ現地医療保険の方がかなり安くなりますが、それは後述する補償内容を見てから考えてくださいね。ここでは勝負は保留とします。
8、その他
- 日本の海外旅行保険:コールセンターの言語は日本語と英語。現地コールセンターのあるエリアは、現地語も可。保険加入後即利用OK
- タイの現地保険:アテナ社の場合、現地語と英語のみ。加入後30日の待期期間(契約はされたが利用できない期間)あり
言うまでもなく、日本人なら日本の海外旅行保険ですね。
肝心な補償内容やいかに?ここが一番重要なポイントです!
今迄、契約の枠組みなどを中心に比較をしてきましたが、ここからは現地で暮らす日本人(外国人)として、一番大切な補償内容の比較に入ります。
補償内容は、前述したアテナ社での最高のプラン(月額฿3,293)との比較です(日本は某保険会社年間保険料196,500円のプラン)。
9、プラン比較⓵死亡・後遺障害補償
- 日本の海外旅行保険:傷害死亡1,000万円、後遺障害1,000万円、疾病死亡1,000万円
- タイの現地保険:事故による死亡・後遺障害฿100,000(2018年2月17日現在で日本円339,400円)。病気死亡無し。
桁が違います。
10、プラン比較⓶治療費補償
- 日本の海外旅行保険:入院や通院、緊急移送費や救援費用など、全て込みで3,000万円
- タイの現地保険:治療にかかる費用トータルの枠で฿600,000(2018年2月17日現在で日本円2,036,400円)。
日本人が海外で大病をしたり大けがをした際、緊急移送で1,000万円超、日本への搬送でも数百万円は掛かります。つまり、海外現地での医療保険は、日本での
アフラックやオリックスなどの医療保険と似たような保険だと思ってください。฿600,000の補償限度も、日本の海外旅行保険の治療救援費用とは違って、やれ●●の費用は
いくらまで、■■■の費用はいくらまで、と詳細に決まっています。これが、後から追加で請求が来る大きな原因にもなっています。通院にいたっては、ほんのわずかの
補償しか付帯されていません。
是非一度、サイトを開いて見比べてみてください。その他にも、タイ現地の日本人向けに、共済等もありましたが、補償内容についてはどちらも同じようなもので、また加入の条件が厳しかったですね。
やっぱり私たち日本人が海外で仕事や生活を長期でしていくには、日本の海外旅行保険が不可欠だと思いませんか?
※参考記事
[blogcard url=”https://www.kaigai-hoken.info/travel-abroad-uninsured/” title=”海外滞在中のあなたが、今でも海外旅行保険に加入していない9の理由(ワケ)。(多分全ての方がどれかに当てはまります)” content=”利用に不便は感じていても、渡航先現地の医療保険を利用している方このケースも、非常に多いですね。赴任先の現地法人で、現地の医療保険を指定されているケースや、それしか加入できないという思い込みで現地の医療保険だけを調べて加入されたパターン。日系のクリニックはほんの一部だけの利用可。24時間365日のアシストとは言え、現地語と英語だけで外国語には自信の無い方でもとりあえず利用しているケース。”]
[blogcard url=”https://www.kaigai-hoken.info/chronic-disease/” title=”一持病がありますが、海外旅行保険に入れますか?” content=”多くの方々が海外旅行保険加入時に気にされるのが、「持病」があってもきちんと加入・補償は受けられるのでしょうか?という件です。昨今の日本の医療保険では、「告知緩和型」医療保険が非常にブームになっています。通常の医療保険に比べると、保険料は1.5倍近くにはなりますが、加入にあたって告知する項目は大体わずか3つ程度。”]
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
海外でも日本でも安心な、日本の海外旅行保険まとめ
- 日本の海外旅行保険と、日本人の方も多数仕事や生活で滞在されている、タイランドの現地医療保険を比較してみました!
- 契約の枠組みなどを比較すると、一部現地医療保険の方が利便性がいいケースもあるようです。
- 補償内容については、圧倒的に日本の海外旅行保険に軍配が上がります!
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