海外滞在中の病気やケガを補償するのが『海外旅行保険』。
説明すると多くの方が驚くのが、加入期間によっては日本滞在中も補償の対象になる「一時帰国中担保特約」。
これは簡単に言うと、保険期間3ヶ月以上でご加入をされた場合は、日本一時帰国中も海外同様に、病気やケガを補償する、というもの。
対象になる方は、自動で無料付帯となります。
「今まで一度もそんな説明を受けたことがありませんでした！」
という方が殆どで、日本の健康保険を既に解約されている方には、特に喜んでいただけています。
「（日本）一時帰国中担保特約」とは、どんな特約？
通常海外旅行保険は、保険期間の途中であっても日本に帰国（一時帰国）した場合、住居に着いた時点で保険が終了となり、再び保険期間中に海外に出発しても補償されません。
しかし「一時帰国中担保特約」が付いていれば、一時帰国中および再出発後の海外渡航中も補償されます。
3ヶ月以上の長期加入であれば、その途中で一時的に日本に帰国することもあるだろうから、それについても海外渡航の行程の一つとみなして補償する、という主旨です。
このお陰で、一時帰国する都度保険を掛け直したりする必要が無く、また海外で原因があった病気などがたまたま日本滞在中に発症しても、保険を適用することができます。
ある意味、救済規定と言えると思います。
日本の健康保険を既に解約されている方にとっては、とても価値ある特約。
これを知っているのと知らないのとでは、海外旅行保険の価値が全く違うと言っても過言ではありません。
付帯できる条件や補償される期間、対象になる項目など
この特約は、保険期間3ヶ月以上でご加入をされると、自動で無料付帯されます。
一時帰国中日本でも適用される補償項目は、以下の通りです。
- 傷害死亡
- 傷害後遺障害
- 治療・救援費用
- 疾病死亡
- 賠償責任
携行品（身の回り品）は、補償の対象にはなりませんので、ご注意ください。
また補償期間の限度は以下の通りです。
- 日本の居住者は、入国手続きを行った日の翌日から起算して30日間
- 日本の非居住者は、入国手続きを行った日の翌日から起算して90日間
この期間中に病気やケガが発症した場合は日本でも保険が適用となり、治療開始後その対象となる治療費は、日本に居ても海外に再び渡航されても、最長180日間まで保険対象となります。
日本滞在の期間が上記の30日・90日等の規定を超えている期間中に発症した病気やケガは、補償の対象外となります。
但し、その後再び海外に渡航をされれば、その時点から海外での補償が自動的に復活となります。
一時帰国中担保の注意点２つ
①海外渡航前
海外旅行保険の補償開始は、日本のご自宅を海外渡航を目的として出発した時点から、となります。
ですから、例えばご自宅を出て空港近くのホテル等で何日か宿泊してから海外に出国するような場合、日本国内でもその間も保険が適用となります。
一方、まだ出発までには余裕があり、健康保険代わりとして住居にそのまま滞在している間も補償する目的で早めに加入しておく、というのは出来ません。
これは一時帰国では無く、渡航前だからです。
②帰国後そのまま保険期間終了・解約
日本一時帰国中、日本で発症した病気やケガの保険金請求をする場合、有効な保険期間中に再度海外へ出発するというエビデンスの提示が求められます。
日本に入国してそのまま保険が切れてしまうまで再出国しない場合は、入国した日付で契約終了とみなされてしまいます。
保険を延長・更新した場合は、延長・更新した期間までに出国すれば、一時帰国とみなされますので、ご安心ください。
当初は一時的な帰国の予定で、日本での病気やケガを治療しても、その後予定が変わってしまった場合は注意が必要です。
うっかり、でも1日でも切れてしまえば、それは本帰国扱いとして入国時点で保険が終了となってしまいます。
但し、この特約が付いていれば、いつどんな時でも日本も補償対象となる訳ではありません。
一時帰国が増えている今、改めてこの特約についての詳細を、分かりやすく説明させていただきます。